洞窟写真で綴る地底の旅
「洞窟真珠」(Cave Pearls) は,鍾乳洞の浅い水たまりのなかで見られる球状の鍾乳石です.その形状は球形や楕円形,立方体,多角形などがあり,砂粒ほどの小さいものから直径20cmの巨大なものまでさまざまです.
洞窟真珠の中心には核があり、砂粒、鍾乳石の破片、カニの爪、カタツムリの殻、土器の破片など、様々なものが核の材料となります。
洞窟真珠が球形に成長するのは、鍾乳洞の地下水(重炭酸カルシウム溶液)から炭酸カルシウムが晶出し、洞窟真珠の表面にそれが均等に沈積するため、と考えられています(水中で回転する必要はないようです)。
また、球形を保ちながら成長するには、洞床へ固着しないよう水流や滴下水の流動で洞窟真珠がつねに揺れ動く環境も必要です。
玉泉洞の地下川の河床にはジャガイモのような大きさに成長する洞窟豆石もあります。半切すると核の素材を確認することが難しく、石灰藻球の断面のようです。
玉泉洞では観光洞エリアで洞窟真珠の人造実験を行っており、その様子が見られます。数年経るとその大きさの変化に気づきます。